Student Research Competitionの流れ

まずは前の記事の復習です。この記事では、ACM Student Research Competition (SRC) 第2ラウンドのポスター発表から順に紹介していきます。

  1. Extended Abstractの提出
  2. ポスター発表
  3. 登壇発表
  4. Grand Finals

第2ラウンドからは実際に国際会議の現場に行って競うため、Travel Grantが$500を上限に出ます。ACMの会議はだいたいアメリカで開催されるため、全く足りないのですが…そこは大学の先生と相談しましょう。

PLDI 2013 SRC第2ラウンドの様子

PLDI 2013 SRC第2ラウンドの様子

第2ラウンド: ポスター発表

第2ラウンドに参加できる学生の数は、会議の規模によってまちまちですが、CHIで25人、PLDIで15人くらいが上限のようです。このラウンドでは、会議当日にポスターを掲示して、審査員のみならず一般の会議参加者と議論を深めることができます。CHIは一般の研究者によるポスターセッションがあるため、その人たちと同じ場所で掲示しました。一方PLDIは、一般の研究者が投稿できるポスターセッションが存在しない代わりに、フルペーパーを採択された人たちが望めばポスターを掲示してよいことになっていました。したがって、SRC参加者はフルペーパー採択者に交じってポスターを掲示しました。

審査員たちは、ポスターの掲示時間の間に群れをなして各学生のところを巡回します。限られた時間で相当数の学生のポスターを見て回らないといけないため、1人に割ける時間は長くて数分です。確か審査員の1人がタイマーを持っていたように思います。まず、だいたい1分で伝えたいメッセージを伝える必要があります。その後の質疑応答では、簡潔に回答を述べ、望むらくはその時間を活用して伝えきれなかった内容までアピールすると高評価になるでしょう。

SRC参加者の全ポスター発表を回り終えると、ちょっと離れた場所ですぐに審査が始まります。CHI、PLDIとも声が聞こえそうで聞こえないくらいの距離にあるテーブルで議論をしていたように記憶しています。発表した側としては気が気ではありませんが、一般の会議参加者がまだポスターを見にくるので、近くに行くわけにもいかず…もどかしい時間を過ごすことになります。CHIはしばらくしたら結論を伝えにきてくれましたが、PLDIの場合は議論が紛糾したようで、翌日の昼にようやく第3ラウンドへ進んだ人が発表されました。

PLDI SRC Finalistの賞状

PLDI SRC Finalistの賞状

第3(最終)ラウンド: 登壇発表

第3ラウンドは、ポスター発表した学生の中からごくわずかの人数が進出できます。CHI 2009の学部生部門は3人、PLDI 2013の大学院生部門は4人でした。この時点で何らかの賞状をもらえることが決まり、経歴に書くことができるようになります。さらに、ここから上位3人が入賞となり、順位に応じた賞金ACMの会員権一年分がもらえるほか、次のGrand Finalsに進む権利を得られます。

このラウンドは、フルペーパーが採択された他の登壇発表者と全く同じ扱いとなり、スケジュール上も一セッション分の時間が設けられています。したがって、会議参加者の衆目を集めるところとなり、相応に緊張します。ただ、CHIのように何個ものセッションが並行して開催されるパラレルトラックの会議の場合は、あまり人がいないかもしれません。他のセッションのほうが厳しい査読を通り抜けた研究を扱っているため、人気となるのは致し方ないところです。PLDIは二つのセッションが並行して開催されるパラレルトラックですが、SRCに関しては特別扱いでシングルトラックとなり、会議参加者全員が入れる大会場での発表でした。

僕の場合、CHIは学部生部門1位、PLDIは大学院生部門4位という結果でした。要するにPLDIはこの第3ラウンドで最下位だったわけで非常に悔しいですが、賞状ももらえたし、大変おトク感がありますね!

SRC全体の最終ラウンド: Grand Finals

Grand Finalsとは、各ACM会議における入賞者だけを集めた分野横断の最終決戦です。各会議の開催時期がまちまちなので、Grand Finalsは年度終わりの頃に案内が届き、SRCで競った内容を統一フォーマットでまとめ直すように言われます。統一フォーマットとはいえ、僕が参加したGrand Finals 2010では「HTMLと画像だけで作れ(他サイトへのハイパーリンクは禁止)」という程度のゆるい規則でした。その際のデータはまだ src.acm.org ドメイン内に置かれていて読むことができます。

Grand Finalsに参加すると、同時にTuring Award表彰式典へ出席する権利も与えられます。表彰式典には確か指導教官も一緒に出席できることになっていて、交通費もある程度出してもらえたはずです。僕は出席しなかったためこのあたりがうろ覚えですが、ぜひどなたか確かめてみてください。

その他の研究コンペ

会議によっては他にも次のようなコンペを用意している場合があります。だいたいMicrosoftが出資していたはずです。さすが、太っ腹。

  • Student Design Competition
  • Student Game Competition
  • Student Innovation Contest

ACMの国際会議は学生ならではのさまざまな機会を用意してくれているので、見逃さないようにしましょう。


One Response to “ACM Student Research Competition参加のすすめ (続き)”

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  1. ACM Student Research Competition参加のすすめ | junkato.jp

    […] 会議に参加して、ポスター発表や登壇発表を行います。詳しくは次の記事をご覧ください:) […]

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