忙しい人のための要約: 韓国ソウルで開催されるACM CHI2015で、情報処理学会とMicrosoft Researchのスポンサードで日本発シンポジウムやります。参加登録〆切はCHIのEarly Registration〆切と同日の3月6日です。 http://hci.tokyo/chi2015/register から登録よろしくお願いします!宣伝用ポストカードもあります。

5月11日追記: シンポジウムの開催報告代わりにACM CHI2015における日本という記事を書きました。

今年の4月、韓国ソウルでHuman-Computer Interactionに関する世界最大の国際会議ACM CHI 2015が開催されます。HCIは、コンピュータを使いやすくするユーザインタフェース(UI)の設計手法、インタラクションデザインの提案や評価手法など、機械と人間の関係を考える研究分野です。HCIに関する様々な国際会議のなかでもACM CHIは30年以上の歴史があり、年々、発表者・参加者が増加しています。2013年には3300人以上の参加者を数えたそうです。

そんなACM CHIが、これまでずっと、アメリカ、カナダ、ヨーロッパで開催されてきたのですが、今年初めてアジア圏での開催となりました。アジア圏初の開催地が日本でなく韓国というところで、思うところある人もいるかもしれません。

ただ、Paper ChairにはAugmented Humanで著名な暦本先生が名を連ね、日本からもそこそこ発表論文が出ています。実にいまいちなUIですがFull Programで入力欄に japan と入れると日本からの発表者をフィルタできます。もっと詳しくHCI系会議におけるアジア圏の人たちの動向を知りたい場合はAsian Researchers at the CHI Conferenceを読みましょう。

ACM CHI2015

さて、もうお分かりですね。この記事の趣旨は、普段は相当な金額を積んでアメリカ大陸やヨーロッパへ渡らないと参加できないCHI (カイ、と読みます)がアジア圏に来るんだから参加してみてはいかがですか?ということです。英語は多少聞けないとキツいと思いますが、一部のプログラムでは日本語同時通訳や字幕もあるかもしれない*そうです。本当かな。

*) Plans to simultaneously translate English to Chinese, Japanese and Korean languages in the main auditorium are on the way ─ Program | CHI2015

ACM CHIの主なコンテンツは、複数の登壇発表が並列で進行するパラレルセッションのTechnical sessionsです。内容は、大まかにHCIに関する研究紹介(Papers and notes)、事例紹介(Case studies)に分かれています。基本的に、自分が気になるセッションを事前に選んで回るかたちになるはずです。会議当日の朝、各登壇発表の内容を要約した30秒動画を流し続けるVideo previewというセッションがありますが、それだけで参加セッションを選ぶのは難しいと思います。複数人で参加する場合は手分けしてもいいでしょう。

単に話を聴くだけでなく、実際に動いているシステムに触れるデモのセッション(Interactivity)もあります。また、僕は参加したことがありませんが、HCIのいろいろなテーマに関する講義(Courses)も開講されるようです。開催日が近づいてきて、ヒュンダイやサムスンなどインタラクションデザインに力を入れている企業のツアー(Industry tour)もアナウンスされました。

ACM CHI 2015 Symposium on Emerging Japanese HCI Research Collection

Asian CHI Symposia

今回、CHIが初めてアジア圏で開かれるため、先述した同時通訳だけでなく、初めての試みがいくつか行われています。

なかでもAsian CHI Symposiaは、僕の理解では、アジア圏ならではのHCI研究を集めよう(≒アジア圏からの参加者を増やそう)という意図で設けられたWorkshopの特別枠です。Technical sessionに先立って会議初日・二日目に開催されます。日本からは、以下の2つのSymposiaが登録されています。

ACM CHI 2015 Symposium on Emerging Japanese HCI Research Collection

このうち、僕はS03の運営に携わっています。ちょっと長いタイトルですが、要するにHCIに興味のある若手で日本のさまざまなHCI研究に触れ、HCIの未来について議論して交流しましょうということです。発表者募集は終えましたが、まだWeb上で参加者を募集しています。以下、宣伝用ポストカードに掲載した概要から引用します。

この度初めてアジアで開催されるACM CHI 2015において、若手研究者を中心に、日本発、または日本の文化や社会と深い関係のある研究を集め、日本ならではの問題観や解決法を国際的に共有し議論するワークショップを開催いたします。

このシンポジウムは、若手研究者同士の交流を促進することも目的としています。とくに、最近博士課程を修了した人、博士課程を履修中の人、またHCIに興味の強い学生(学部生も!)の参加を歓迎します。通常の学術会議と異なり、このシンポジウムではインタラクティブな議論を重視します。シンポジウムでは、議論を活発化するCHI Challengeシステムを利用した登壇発表デモ・ポスター発表に続き、参加者全員がHCI研究の未来についての議論セッションに参加することが求められます。主催陣は、参加者が

  1. 研究コミュニティにおける人間関係を促進し、
  2. 研究についての考えを深め、
  3. 国際的な研究発表の場でプレゼンテーションの経験を積み、研究者や仲間の学生からフィードバックを得られること

を目指しています。楽しく意義深い、未来に繋がるシンポジウムを一緒に構築できれば幸いです。

http://hci.tokyo/chi2015/register

ACM CHI参加が初めてで、会議の見どころを知っている人と会って事前に情報収集したい場合には、本会議前に開かれるこのシンポジウムに参加されるとよいかもしれません。

また、端々に若手研究者と書いてありますが、運営(僕、中村さんは博士出たて、杉浦さんは博士出て2年目、蜂須さんは今月博士課程修了予定)と発表者が若手中心なだけで、シニアの方に参加してほしくないわけではありません!むしろ、さまざまな立場でキャリアを積まれた方に参加していただくことで、若手の将来を見据えた議論ができたらいいなと思っています。よろしくお願いいたします。

参加費など

詳しくはACM CHIの公式サイトで確認してほしいのですが、シンポジウム参加には最低でも One Day Conference Fee $300 (ACM会員価格) と Asian CHI Symposia 1-Day Fee $90 が必要です。本会議にも参加する場合(強くお勧めします)は、参加する日ごとに One Day Fee $300 を積み増すか、 Full Conference Fee $800 (ACM会員価格) を払います。本会議に2日以上参加する場合は Full Conference Fee のほうが得です。

学生の場合は一般の半額になるので、 Full Conference Fee $400 (ACM会員価格)または $500 (非会員学生価格) が断然お得です。XRDSのような良質なリソースにアクセスできるようになるので、学生は大学の大口契約でそのあたりが全部読める場合を除いて、ACM会員にもなっておいたらいいと思います。また、情報処理学会会員の学生は、シンポジウム参加費 $90 が後日払い戻される可能性があります。こちらは確定したら改めてWebサイトでお知らせします。

学会、大人には厳しいですねー。何はともあれ、みなさんと4月に韓国でお会いできるのを楽しみにしています!


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