この記事は Microsoft Research Internship アルムナイ Advent Calendar の23日目です。自分は今、産業技術総合研究所に主任研究員として勤める傍ら、アニメ制作会社アーチの技術顧問を兼業しています。どちらもやっていることの根っこは同じで、 Human-Computer Interaction (HCI) とくに Programming Experience (PX) の向上を通じて人々の創造的な活動を支援する Creativity Support の研究を専門にしています。

今回はフリーテーマということで、つらつらと書いてみたところ、居場所を探す、見つける、新しく作るといったような内容になりました。ご笑覧ください。

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一昨年、昨年と、初音ミクの誕生日をみなさんから寄せられたメッセージとともにお祝いするイベントを支えてきました。 ACM Multimedia 2018 で発表した Songle Sync という音楽に合わせてたくさんの端末を同期する技術が使われています。

例年はマジカルミライという幕張メッセで開催される初音ミク公式イベントとの同日開催で、会場全体をジャックするような演出をしていたのですが、今年はこれが完全オンラインイベントになり、24時間かけて6つのタイムゾーンで開催されます。詳細は以下のWebサイトに掲載されています。

Digital Stars presents 初音ミクバースデーメッセージ企画 - Songle Sync コラボ -

マジカルミライは延期になったのですが、これまで海外で7都市で開催されてきた Digital Stars というクラブイベントのオンライン版「Digital Stars 2020 Online」が今、まさに開催されています。そちらでは ACM CHI 2015 で発表した TextAlive というリリックビデオ制作支援サービスを活用した動画がVJで使われています。

このBIGHEADさんのステージでは、リリックビデオが仮想的なライブ会場の世界観に溶け込み、全体としてウィズ・コロナ時代ならではの音楽イベントが表現されています。ツールを使い倒してもらえて、とても嬉しく思っています。

産総研に入ってもう6年が経ちましたが、ゆっくり着実に社会で使われる技術を育てている実感があります。今年はこのあと、さらに楽しいイベントが予定されており、そちらも精いっぱいやっていこうと思います。

アーチで技術顧問の仕事を始めて早1年半が過ぎました。表に出ている仕事としては、研究開発チーム Arch Research を作り、絵コンテ制作支援ツール「Griffith」を開発しています。2018年秋からは半年に一度の技術書の祭典「技術書典」をスポンサーしつつ、2019年春からは毎回「アニメ技術」を刊行しています。

3月1日には技術書典 8で新刊「アニメ技術 2020春」を頒布する予定だったのですが、COVID-19の影響で中止になってしまいました。新刊は、その代わり急遽3月7日から4月5日までオンライン開催となった技術書典 応援祭で頒布しています。ぜひ技術書典 Webサイトから入手してください!!(品切れしていた既刊も同サイトから頒布しています)

この記事ではその内容と、同時リリースしたアイデアスケッチのための無償アプリ(Webサービス)「Griffith Sketch」について紹介します。

アニメ技術 2020春 脚本特集

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これまでACM UIST 2014, 2017, 2018, 2019, ACM CHI 2017, 2020などの国際会議で、論文採否を決めてその年の会議のプログラム編成に関わる委員会(Program Committee, Sub-committee)のメンバーを務めてきました。一覧はこちらにあります。

昨年くらいから大事な会議と思っても諸々の事情でお断りせざるを得ないことが増えてきて、何となくバトンを渡すタイミングのような気がしてきたので自分の経験を文章にまとめておきます。

ちなみに、プログラム委員会以外の会議全体の運営の流れについてはお茶の水女子大学伊藤先生の国際会議運営記が大変参考になります。

ACM UIST 2019 Program Committee meeting

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五年目を振り返る

博士課程を修了し、現職に就いてから早5年が経とうとしています。正確にはあと4ヶ月ありますが、年末お仕事が納まったタイミングで振り返っておこうと思います。これまでの振り返り記事はこちらから時系列での活動履歴はポートフォリオサイトでも確認できます

今年度は、肩書きが増えたり変わったりしました。まず、7月に本職に加えアーチ株式会社の技術顧問となりました。自分のやりたいことが変わったわけではなく、それを実践するための場が増えたという感覚です。早速 @mactkg が仲間に加わってくれて、ワイワイ楽しくやっていこうというところです。とりあえず技術書典5をスポンサーさせていただきました。具体的なアウトプットとしては、来年何かお披露目できるといいなと思っています。アニメ制作に興味のあるソフトウェアエンジニアや研究者の方は是非ご連絡ください。しばらくは、みなさんの時間を100%頂戴するのではなく、ゆるくご一緒できるといいなと思っています。プロボノ的な、あるいは週末兼業的な、気軽な関わりかたができます。

次に、本職の産総研では10月に研究員から主任研究員となりました。ちょっと偉そうです。でも、何が変わるというわけでもなく、のびのびデザインしたり、ごりごりコードを書いたりしています。むしろ、来年からパーマネントになれることが決まってリスクが取れるようになり、尚更デザインしたりコーディングしたりする時間を増やせている実感があります。そんな環境には、とても感謝しています。

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