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概要
Kinetic Typographyは、文字を動かして見せることで意味をより深く伝えられる手法として、楽曲のプロモーションなどの動画で頻繁に利用されている。しかし、歌詞を楽曲と同期してアニメーションさせる動画を制作するためには、まず、動画制作ツールの使い方に慣れる必要があった。さらに、歌詞を文字ごとに時刻同期させて動きを手付けするため、多くの手間がかかっていた。
TextAliveは、ウェブ上に公開されている楽曲と歌詞の時間的対応付けを自動で推定し、Kinetic Typographyを用いた動画を自動生成する。したがって、事前にツールの使い方を学ばなくても、好みの楽曲のKinetic Typography動画を楽しむことができる。また、生成された動画をウェブ上のグラフィカルなインタフェースで編集でき、一から動画を作るより大幅に少ない手間で動画を制作できる。さらに、文字の動きを定めているアルゴリズムをその場でプログラミングでき、プリセットのテンプレートに縛られない自由な表現が可能である。
発表内容
CHI 2015 Fast-forward
CHI 2015 発表スライド
作例
Web版2015-
デスクトップ版2014-2015
発表文献
TextAlive: Integrated Design Environment for Kinetic Typography
Lights, Animation, Interaction! – Synchronizing Music with Computer-controlled Visuals in Live Performances
TextAlive Online: Live Programming of Kinetic Typography Videos with Online Music
TextAlive: インタラクティブでプログラマブルなKinetic Typography制作環境
TextAlive:音楽に同期した歌詞アニメーションのKinetic Typography制作環境
関連プロジェクト
歌詞が魅力的にアニメーションするインタラクティブなビジュアルアートとして新たなメディア様式「リリックアプリ」を提案しました。その開発を支援するフレームワークを実装し、プログラミング・コンテストを開催し、応募された52作品を分析することで、創作文化の未来および音楽とプログラミングの関わりについて洞察を得ました。
人々がAIを活用しながらコンテンツ創作を行いたいと思える創造的な社会を実現するためには、コンテンツが次の創作を触発する持続可能なエコシステムの形成が重要です。
私は、そうしたエコシステムにおいて人々とコンテンツが織りなす創作文化が果たす役割に着目し、コンテンツの創作・流通過程を支援する創造性支援環境 (Creativity Support Environments)を実現することで、創作文化を工学的につくり支えるインタラクション技術の確立を目指しています。