加藤 淳
博士(情報理工学)

研究内容

人とコンピュータの関係を考え、よりよくしていく学問 "HCI" の研究者です。創作支援のためのユーザインタフェース統合環境設計を専門としています。統合開発環境 (IDE)の提案など、プログラミング体験 (PX)を向上させる研究を通して、多様な技術的背景を持つ人々が創造性を発揮できるような環境づくりを行ってきました。

略歴

2014年3月 東京大学大学院 博士課程を修了。博士(情報理工学)。同年より国立研究開発法人 産業技術総合研究所 (AIST)研究員。2018年より主任研究員。同年よりアーチ株式会社技術顧問を兼務。 Human-Computer Interaction全般、とくにプログラミング体験を向上する研究に従事し、SIGPXを設立。ACM CHI 2013/2015 Honorable Mentionなど受賞多数

近況

2020/9/20
TextAlive App APIをリリースしました。音楽に合わせてタイミングよく歌詞が動くWebアプリケーション(リリックアプリ)を開発できるJavaScript用のライブラリです。また、Songle Syncが利用された初音ミク バースデーメッセージ企画に 10,000 人を超える方々に参加いただきました。Songle Syncチュートリアルサイトに演出を掲載しました。
2020/5/31
Microsoft Research Asia Fellowship 20周年を記念する記事「A Story That Has Lasted Twenty Years, A Fellowship That Has Changed a Group of People」で紹介されました。これからも研究分野にとらわれず、大事な問題を解き続けていきたいです。Fellowshipについては学生向けのブログ記事もご覧ください。
2020/5/16
COVID-19のためオンライン開催となったConvivial Computing Salon 2020で、Rethinking Programming "Environment"と題して発表を行いました。プログラミング環境を、プログラマだけでなく多様な人々が協調できるプラットフォームとして再定義する内容です。講演動画発表スライド論文のプレプリントを「Programming as Communication」のプロジェクトページに掲載しました。
2020/4/1
産総研と株式会社オトングラスで共同研究を始めました。私のこれまでの研究と本共同研究の関係を整理したページ「Programming as Communication」を作成しました。
2020/2/29
Arch Researchにおける絵コンテ制作支援プロジェクトの一環で、アイデアスケッチのためのWebアプリ「Griffith Sketch」を公開しました。技術書典 8開催日にあわせてのリリースです。イベント自体は新型コロナウイルス感染症の影響で中止となってしまいましたが、来週から開催される応援祭で関連冊子を頒布予定です。

研究トピック

HCI全般に広く興味があり、究極的なゴールとしては人々の創造性に寄与する研究を目指していますが、とくにプログラミング体験(PX)に関する下記のような研究トピックに取り組んできました。具体的な研究プロジェクトについてはプロジェクトをご覧ください。

Programming as Communication

プログラミングは今よりもっとソーシャルな行為であるべきです。プログラミング環境は、プログラマのためだけの環境である必要はありません。むしろ、多様な技術的背景を持つ人々のために設計されるべきです。

私は、プログラミング環境の設計を包摂的にする工夫により、プログラミングを通じたコミュニケーションが成立し、すべての人々にプログラミングによる利益──ひいてはエンパワーメントをもたらすことができると考えています。

User Interfaces for Live Programming

Live Programmingは、プログラム実行時の情報を参照しながらプログラムを編集できるようにするプログラマ向けのインタラクションデザインです。プログラムの情報をプログラマへどう提示するか、プログラマの編集意図をどう汲み取るかというHCIの観点が極めて重要です。

私は、Live Programmingのためのユーザインタフェースの提案を通して、その応用範囲を拡大する研究を行ってきました。例えば、プログラマとユーザによるプログラムの共同開発支援や、実世界のプログラミング支援などに取り組んできました。

Programming with Examples

Programming with Examples (PwE)は、プログラマがインタラクティブなアプリケーションの開発を行う際にExamples (例示データ)の助けを借りる開発手法です。通常の統合開発環境には、例示データの可視化と管理のための機能はありません。そこで私は、統合開発環境に特別なユーザインタフェースを追加することでPwEを支援する研究を行ってきました。

PwEは、IoTデバイスの開発、画像処理、動画編集、機械学習など、大量のデータを扱う必要のあるアプリケーション開発において重要な役割を果たす開発支援技術です。

連絡先

電話とFAXはチェックしていないことが多いため、メールかソーシャルネットワークサービス経由でのご連絡をおすすめします。

共同研究しませんか?