加藤 淳
Human-Computer Interaction 研究者,博士(情報理工学)

研究内容

人とコンピュータの関係を考え、よりよくしていく学問 "HCI" の研究者です。創作支援のためのユーザインタフェース統合環境設計を専門としています。統合開発環境 (IDE)の提案など、プログラミング体験 (PX)を向上させる研究を通して、多様な技術的背景を持つ人々が創造性を発揮できるような環境づくりを行ってきました。

略歴

2014年3月 東京大学大学院 博士課程を修了。博士(情報理工学)。同年より国立研究開発法人 産業技術総合研究所 (AIST) 研究員。2018年よりアーチ株式会社技術顧問を兼務。 Human-Computer Interaction全般、とくにプログラミング体験を向上する研究に従事し、SIGPXを設立。ACM CHI 2013/2015 Honorable Mentionなど受賞多数

近況

2018/8/20
2018/7/27
8月に大阪と東京で開かれるマジカルミライ 2018で、TextAlive講座を開催することになりました。詳しくはTextAlive上のイベント紹介ページマジカルミライのクリエイティブステージ紹介ページをご覧ください。
2018/7/9
アーチ株式会社で技術顧問(非常勤)になりました。詳しくはブログ記事をご覧ください。
2018/7/7
Songle SyncおよびDeployGroundに関する主著論文が、それぞれACM Multimedia 2018IEEE VL/HCC 2018に採択されました。いずれも初参加の会議、新しいコミュニティの人たちに会えそうです。
2018/4/29
国際会議ACM CHI 2018Reactileに関する共著論文の登壇発表(デモ動画, スライド)がありました。5月25日に慶應大学 情報工学特別講義で講演します。

研究トピック

HCI全般に広く興味があり、究極的なゴールとしては人々の創造性に寄与する研究を目指していますが、とくにプログラミング体験(PX)に関する下記のような研究トピックに取り組んできました。具体的な研究プロジェクトについてはプロジェクトをご覧ください。

User Interfaces for Live Programming

Live Programmingは、プログラム実行時の情報を参照しながらプログラムを編集できるようにするプログラマ向けのインタラクションデザインです。プログラムの情報をプログラマへどう提示するか、プログラマの編集意図をどう汲み取るかというHCIの観点が極めて重要です。

私は、Live Programmingのためのユーザインタフェースの提案を通して、その応用範囲を拡大する研究を行ってきました。例えば、プログラマとユーザによるプログラムの共同開発支援や、実世界のプログラミング支援などに取り組んできました。

Programming with Examples

Programming with Examples (PwE)は、プログラマがインタラクティブなアプリケーションの開発を行う際にExamples (例示データ)の助けを借りる開発手法です。通常の統合開発環境には、例示データの可視化と管理のための機能はありません。そこで私は、統合開発環境に特別なユーザインタフェースを追加することでPwEを支援する研究を行ってきました。

PwEは、IoTデバイスの開発、画像処理、動画編集、機械学習など、大量のデータを扱う必要のあるアプリケーション開発において重要な役割を果たす開発支援技術です。

プロジェクト

この一覧は研究プロジェクトを新しい順に並べたものです。その後に、研究以外のプロジェクトを新しい順に並べたものが続きます。グラフィックデザインとインタラクションデザインの観点で並べた一覧はデザインにあります。

最近の研究プロジェクト

Songle Sync
多種多様なデバイスを音楽と同期して制御できるアプリケーションを容易に開発できるSDKが整備されたプラットフォームです。
2017-2018MM '18
f3.js
IoT機器の筐体設計とファームウェア開発を同時に行える設計ツールです。専門知識不要で機器をカスタマイズできます。
2015-2018DIS '17
TextAlive
音楽に同期して歌詞がアニメーションする動画を制作でき、演出をJavaScriptで拡張できる統合制作環境です。
2014-2018CHI '15

その他の研究プロジェクト

DeployGround
APIチュートリアルに開発環境の機能を組み込み、サンプルプログラムの開発からデプロイまで支援するフレームワークです。
2018VL/HCC '18Live IDE
メタ科学
研究者の研究手法について調べ、それをコンピュータで支援する技術を開発したいと考えています。
2018(文献未発表)
Reactile
Swarm UIのアプリケーション開発において、直接Swarmを操作することでSwarmの振る舞いをプログラミングできる手法(direct physical manipulation)を提案した研究です。
2017-2018CHI '18共著Physical PwE Live IDE
Live Tuning
Live Tuningは、Live Programmingから定数値をインタラクティブに変更できるインタラクションデザインだけを抜き出したものです。プログラマでなくともプログラムの振る舞いをカスタマイズできるようにする技術です。
2016LIVE '16Live IDE
CrossSong
楽曲片がリズムよくマッシュアップされた音楽を聴きながら、その構成要素をひも解き、元曲を復元していくパズルゲームです。音楽を楽しみながら"Musical Thinking"を深めることができます。
2015-2017SMC '15共著Music
Sharedo
ロボットにユーザと同等の権限を与えて、ユーザとロボットの間でタスクの分業を行えるようにしたTODOリスト共有インタフェースです。
2011-2014HAI '14Robot
VisionSketch
処理したい映像上でスケッチすることで画像処理パイプラインを構築できるビジュアルなプログラミング環境です。既存アルゴリズムに満足できなければ、文字ベースのプログラミングにスムーズに移行できます。
2013-2014GI '14PwE Live IDE NUI
CapStudio
ゲームなどの視覚的なアプリケーション開発において、プログラム実行画面の録画映像を表示し、さらに参照している画像リソースなどを編集して動的に確認できる統合開発環境です。
2012-2014CHI EA '14共著PwE Live IDE
It's Alive! (TouchDevelop)
TouchDevelopはユーザインタフェースのLive Programmingを可能にするWebベースの統合開発環境です。Webアプリを起動したまま、そのユーザインタフェースを定義するソースコードを変更できます。
2012-2013PLDI '13Live IDE
Picode
人やロボットの姿勢データを写真と紐づけて管理し、ソースコード中に写真を貼り込める統合開発環境です。ソースコードを直感的に理解できるようになるほか、初学者でも写真撮影を通してプログラムの振る舞いを変えられます。
2011-2013CHI '13PwE IDE Robot
OpenPool
ビリヤード台をプロジェクションマッピングで覆い、ボールの動きに応じてビジュアルエフェクトを表示することで、これまでにないビリヤード体験を実現するオープンソースプロジェクトです。
2012-2013IEEE GCCE '13Toolkit NUI
DejaVu
Kinectなどのカメラ入力を用いたインタラクティブなアプリケーション開発を支援する統合開発環境です。カメラ入力を自動録画し、プログラム実行結果を何度も再生したり、プログラムを修正して実行結果を更新したりできます。
2012UIST '12PwE Live IDE NUI
Phybots
ロボット工学の専門知識を持たないHCI研究者やインタラクションデザイナーでも、生活空間を動き回れる"Robotic Things"—ロボット的なるもの—をプロトタイピングできるツールキットです。
2009-2012DIS '12Toolkit Physical Robot
Surfboard
キーボード上を「滑る」(水平になぞる)モーションを、キーボード付近に付属するマイクで拾った音で検知するための技術です。
2010UIST '10 AdjunctNUI
Pressing
プログラムの実行結果がソースコード入力時のキーの打鍵圧に影響を受ける統合開発環境です。メソッド呼び出しを強く打鍵すると物理シミュレーション上でボールが速く動いたりします。
2009インタラクション2010デモLive IDE NUI
CRISTAL
机上に部屋の見下ろし映像が投影され、その上のテレビ、写真立て、照明などを直接操作できるタッチ入力インタフェースです。床を操作することで掃除ロボットへの指示出しもできます。
2009SIGGRAPH '09 E-Tech共著Robot NUI
複数台の移動型ロボットを操作するためのマルチタッチインタフェース
机上に見下ろし映像が投影され、その上で複数台の移動ロボットを同時に制御できるマルチタッチ入力インタフェースです。個々のロボットに指示出しする代わりに、環境側に流れを描いてたくさんのロボットを「流す」ことができます。
2008-2009CHI EA '09Robot NUI

デザインとエンジニアリングに関するプロジェクト

マジカルミライ2018 ライブ映像制作
「マジカルミライ2018」で、マジカルミライ2018楽曲コンテストグランプリ作品であり、ライブで演奏された「METEOR」の映像制作を行いました。TextAliveで制作した歌詞アニメーションが大画面で流れました。
2018Design
SNOW MIKU LIVE! 2018 映像制作
「SNOW MIKU LIVE! 2018」で、SNOW MIKU 2018テーマソングであり、ライブ最後のアンコール曲を飾った「四角い地球を丸くする」の映像制作を行いました。TextAliveで制作した歌詞アニメーションが、紗幕上方に大画面で流れました。
2018Design
"junkato.jp" Webサイト
このポートフォリオWebサイトはさまざまなOSSを用いて開発されており、それ自体がGitHub上にオープンソースで公開されています。
2018Design
Tenju Works Webデザイン
ポートフォリオWebサイトのWordPressを利用した改装に貢献しました。
2017Design
OngaCREST関連デザイン
OngaCRESTで研究開発された4つのWebサービスの宣伝用フライヤーとポスターをデザインしました。
2016Design
おうちハック
自分の身の回りを便利に面白くするサイドプロジェクトを継続的に進めてきました。
2011-2018NUI
RemotiTunes
リモート環境のiTunesライブラリの楽曲やプレイリストを再生するためのツールです。
2011
IntelliViewer
キートップの最下列から順に、列ごとにネームスペース、クラス、メンバ変数とメソッドの一覧を表示し、統合開発環境においてソースコード内のナビゲーションを高速化するユーザインタフェースです。
2010IDE NUI
CD ジャケットデザイン
CD ジャケットのグラフィックデザインを担当しました。
2007-2008Design
Chippie
主にニュース配信を目的とするWebサイトのコンテンツ管理を容易にするPHPフレームワークです。
2006-2008Design Toolkit
arX MusicPlayer
Hot Soup Processor製のWindows用音楽再生ソフトです。GitHubでソースコードが公開されています。
2002-2007
arX Launcher
300行未満で記述されたHot Soup Processor製のWindows用ランチャーソフトです。GitHubでソースコードが公開されています。
2004

連絡先

電話とFAXはチェックしていないことが多いため、メールかソーシャルネットワークサービス経由でのご連絡をおすすめします。

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